
この冬、新車購入を考えているならば、勝負は年明けの1月がベスト。1月最初に実施される「初売り」セールは、良い条件が出る可能性が高く、積極的にディーラーを訪れるべき。ここでは2025初売りで人気を集めているホンダ・ヴェゼルをピックアップ。最新の目標値引き額や攻略術をお伝えしよう。
●文:月刊自家用車編集部
2024年4月にビッグマイナーチェンジ、初売りは熟成の後期型を狙い撃ちできるチャンス
登場3年目を迎えた2024年4月にマイナーチェンジを実施した際に、フロントグリル&フロントバンパーの形状変更によるフェイスリフトや、リヤコンビネーションランプのLED化などでエクステリアイメージを一新。パワートレーン関連も、e:HEV車のエネルギーマネージメント制御を見直すことで、アクセルレスポンスの向上が図られ、走りの力強さがさらにパワーアップ。熟成の時期を迎えたこともあって、コンパクトSUV全般の中でもトップ級の実力を持つ1台だ。
マイナーチェンジ時にe:HEV車(ハイブリッド)中心のグレードラインナップになったことや、車両価格の改定、さらにひとつ下のモデルとしてWR-Vが投入された影響もあって、前期型よりも登録台数は減っているが、それでも月あたりの登録台数は5000台前後の実績をキープしている。予算300万円台のコンパクトSUV選びにおいて、本命としてもライバル競合車としても外すことができないモデルであることは変わっていない。
現行ヴェゼルはクーペグラフィックのイメージがさらに強まったため、先代よりも車格が上がった印象を受けるが、居心地の良いゆとり十分のパッケージなど、多くの美点も継承している。(撮影車はe:HEV Z)
見晴らしの良い運転感覚も人気の理由。2024年のマイナーチェンジでインパネまわりの造形も変更されている。最上級のe:HEV Z PLaYパッケージを除いたグレードはオーディオレスが標準となる。OPで「Honda CONNECT」対応システムが複数用意されている。(撮影車はe:HEV Z)
後席格納時の荷室は完全フラットになるなど、スタイリッシュな風貌とは裏腹に、便利で快適に使い倒すことができる。実用車としても優秀だ。(撮影車はe:HEV Z PLaYパッケージ)
後席の床面を跳ね上げて高さのある荷物を積載しやすくなるチップアップ機構など、多彩なシートアレンジ機能も備える。(撮影車はe:HEV Z e:HEV Z PLaYパッケージ)
大事に売りたいモデルということで、序盤の値引きは控えめ。丁寧な商談を重ねることで値引きの拡大を狙いたい
- 車両本体目標値引き額:22万円
- 納期の目安:1〜3か月
- リセール予想:B-
商談の序盤では“モデルが新しい”ことを強調して、5〜8万円の値引きで様子を見てくるケースもあるが、これは他社のライバルの当て馬(競合車)になりたくないという理由から。他社の競合車(カローラクロス/ヤリスクロス/キックスなど)を交えて商談が煮詰まってくると、付属品込みの値引きで15万円程度は簡単に出してくる。最終的には経営資本が異なるホンダディーラー同士を競わせるカタチに持ち込むのが理想。序盤は他社との競合を進めて、最後にホンダA店のヴェゼルとホンダB店のヴェゼルをぶつけて、条件が良い方で決めよう。
e:HEV X HuNT パッケージ 価格:299万8600円(FF)/321万8600円(4WD)
e:HEV X 価格:288万8600円(FF)/310万8600円(4WD)
e:HEV Z 価格:319万8800円(FF)/341万8800円(4WD)
e:HEV Z PLaY パッケージ 価格:355万6300円(FF)377万6300円(4WD)
G 価格:264万8800円(4WD)
ベーシックグレードでも実用装備は充実。e:HEV Xのコスパが優秀
ホンダセンシングは全グレードに標準装備
ハイブリッド車のベーシック仕様となるe:HEV X(288万8600円/FF)でも、ホンダセンシングを筆頭とした実用系装備はひと通り装着されている。マイナーチェンジの際に追加されたe:HEV X HuNTパッケージ(299万8600円/FF)と比べると、外装はシンプルなイメージだが、ヴェゼル自慢の実用キャラをコスパ良く味わいたいならば、このグレードがオススメだ。
後側方からの車両接近を知らせてくれるBSMは、できれば付けたい先進装備のひとつ
ひとつ上のe:HEV Z(319万8800円/FF)になると、走行中に後側方からの車両接近を知らせてくれるBSM(ブラインドスポットインフォメーション)が装着されるほか、スーパーで荷物を積み込む時に便利なハンズフリーテールゲートも標準装着。上級LEDライトや18インチアルミが追加されるなど加飾レベルも向上。e:HEV Xとの価格差は30万円強になってしまうのは悩みどころだが、価格アップに見合った内容が与えられている。
e:HEV Zは利便装備を中心に強化。ハンズフリーテールゲートもあると便利な装備のひとつ。
最上級のe:HEV Z PLaYパッケージには、純正ナビシステムが標準
最上級のe:HEV Z PLaYパッケージ(355万6300円/FF)は、e:HEV Zをベースにナビ機能を備えるHonda CONNECTディスプレーが標準装備(ZではOP)され、ブラックアクセントをプラスした専用外装に変更。さらに唯一パノラマルーフをOPで追加できるグレードになる。価格はe:HEV Zよりも約35万円高だが、そのうち22万円相当はHonda CONNECTディスプレー分になる。13万円相当の内外装アップデートをどう考えるか? が選び分けのポイントになる。
e:HEV Z PLaYパッケージには、22万円相当のHonda CONNECTディスプレーが標準装備される。
2024年のマイナーチェンジにより、サスチューニングの味付けの変更されたことで走りの質感が向上したこともポイント。FF車でもリヤサスをしっかり使い切ることで路面追従性が高まり、結果的に操舵感覚も良くなっている。ほかにも改良されたe:HEVの恩恵により全域で余力感が向上。前期型以上にガソリン車とハイブリッド車の差は拡大している。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ヴェゼル)
ヴェゼル:モデル概要 ホンダのコンパクトSUVとして登場したヴェゼル。現行のモデルで2代目となる。ホンダ独自の「M・M思想(マン・マキシマム/メカ・ミニマム思想)」によるセンタータンクレイアウトは先代[…]
ドライブレコーダー DRH-254SFフロント用/後方録画用 メーカー希望小売価格59,400円 オプションコネクターに対応することで、従来品より短い作業時間で装着可能に このドライブレコーダーの新モ[…]
WR-Vとの棲み分けによるグレード構成の見直し ホンダSUVのエントリーモデルとして追加されたWR-V。車種体系面の位置付けの上下関係はあるものの、車体寸法や標準排気量設定はヴェゼルに近く、両車は補完[…]
人気コンパクトSUV・ヴェゼルがマイナーチェンジ。ズバリどこが変わったのか? 今回マイナーチェンジされたのは、2021年に誕生したヴェゼルの2代目。 改良のコンセプトしては「EXPAND YOUR L[…]
従来のヴェゼルのイメージを変えてくれる、期待の新グレード 最新ヴェゼルには5つのグレードが用意されるが、e:HEV X HuNTパッケージ(以下ハントパッケージ)は、ベーシックグレードのe:HEV X[…]
最新の関連記事(購入ガイド)
正統派スタイリングでプレミアムキャラをアピールする稀有なモデル スズキ・フロンクスは、近年ニーズの高まる「実用性」と「プレミアム感」を上手に融合させたコンパクトSUV。これまで日産ジュークやトヨタC-[…]
新商品を発売前に公開して消費者の興味を引きつける、効果的なマーケティングであるのは間違いない そもそもティザーとは、英語のTeaserで「焦(じ)らす」という意味がある。ここでいうティザー・キャンペー[…]
次期型も気になるけれど、最新モデルはコスパの良さは歴然 ディーゼルターボ車の走りは、いまでも魅力大 すでに次期型CX-5の噂を耳にする機会も増えているため、購入するかどうかを悩んでいるユーザーもいると[…]
スーパーハイト軽ワゴン選びで、外すことができない実力モデル 運転支援機能も優秀。高速長距離に絶大な強みあり 見た目は他社のスーパーハイト軽ワゴンと大差ないように見えるが、床下に燃料タンクを配置するセン[…]
RVテイストをプラスすることで、唯一無二の魅力を獲得 4WD車は高速走行&ロングドライブも苦にしない 2023年に発売されたデリカミニは、実質的には2020年に発売されたeKクロス スペースの後継モデ[…]
人気記事ランキング(全体)
ベース車両は日産のNV200バネット 日産「NV200バネット」は、2009年に登場した小型商用バン。全長4400mm、全幅1695mmという取り回しのしやすいサイズ感で、都市部でも扱いやすいことが大[…]
シャンプーで築き上げた“本当によく落ちる”の実績 カーメイトの『本当によく落ちる水アカシャンプー』は、2011年にC63ホワイト&ホワイトパール車用とC64ダーク&メタリック車用がデビュー。 水アカだ[…]
「キャロル」はマツダ・イズムの塊だった 初代の「キャロル(KPDA型)」の発売は1962年です。 広島の地でコルク製品の製造業から始まった「東洋工業」は、戦時中に軍の下請けで3輪オートバイの製造を始め[…]
バブル世代懐かしのバニングカーが最新の機能を搭載し令和によみがえる! 今回、紹介するキャンピングカーはハイファールーフ フュージョン。長野県長野市に本社を構え、キャンピングカーなどの特殊車両の製作をし[…]
1951 前身となるジープBJ型が誕生。1954年からモデル名を「ランドクルーザー」に変更 いまやおなじみの「ランクル」の始まりとなったのが、1951年に開発されたトヨタ・ジープBJ型だ。梯子型シャシ[…]
最新の投稿記事(全体)
先着100名限定でキャンペーン特典付きのヤリスクロス(Uグレード・HEV)の初期費用フリープランを提供 今回発表された「【U29応援】カーライフおためしキャンペーン」は、クルマ離れが進む若年層を後押し[…]
ミニバンの余裕を生かしたキャンパー設計 「フリースタイル」のベース車は、ホンダ・フリード+。もともとフリード+は、2列シート+広大な荷室という構成で、荷物の多いユーザーや趣味を楽しむ人々から支持を集め[…]
樹脂パーツの劣化で愛車が古ぼけた印象に…。でもあきらめないで! いつも目にしている愛車が、なんとなく古ぼけた感じに…。それ、樹脂パーツの劣化が原因かもしれない。最近の車種は、フェンダーやバンパー、ドア[…]
新開発V8ツインターボで、最高速度310km/h到達 新型ベンテイガ スピードは、ベンテイガ史上最も圧倒的なパフォーマンスを誇る新たなフラッグシップモデル。 パワートレーンは、新開発の4.0リッターV[…]
好評の特別装備を追加した買い得な限定モデル 今回発売される「Grateful PINK」シリーズは、小型ハッチバックEV「BYD DOLPHIN」をベースに、カーボン調のインテリアトリムや電動テールゲ[…]
- 1
- 2