
レクサスは2025年4月23日に新型「ES」を世界初公開した。日本国内での発売は2026年春ごろを予定している。
●まとめ:月刊自家用車編集部
電動化を積極的に進めるレクサス。その次世代グローバルモデルのトップバッターとして登場。国内には2026年春に導入予定
初代ESは1989年の販売を開始以来、静粛性や乗り心地、広い室内空間で高い評価を得ているレクサスのグローバルモデル。
発表された8代目となる新型ESは、レクサスが進める次世代電動車展開の先陣を切るモデルで、「Experience Elegance and Electrified Sedan」をコンセプトに掲げ、静粛性と乗り心地をさらに向上させ、あらゆるシーンで上質な移動体験を提供できるセダンとして開発されている。
パワートレーンは、HEVとBEVの両タイプが提供されるほか、レクサスらしい世界観を体現する最新技術も積極的に採用されている。
新型ES(プロトタイプ)の主要諸元
GA-Kプラットフォームは HEVとBEVに両対応することで、より深化した走行性能を獲得
エクステリアは、次世代BEVコンセプト「LF-ZC」にインスピレーションを得た新しい表現を体現したもので、エレガントなデザインを深化させながら、空力性能も追求。クリーンで心地良い独自の世界観を創造していることが特徴。
コンセプトモデル「LF-ZC」のデザイン思想を用いることで生まれた新世代のスピンドルボディを採用。
HEVモデルでは冷却性能を確保するため、アッパー部に薄型のグリルが配置される。
床下へのバッテリー搭載と居住性を両立させるフォルムを採用しつつも、セダンが最も美しく見えるプロポーションを追求。空力性能にも貢献する流麗なフォルムを実現している。
新型ES 空力性能イメージ(プロトタイプ)。空力性能を追求することで、走りの良さを想起させるダイナミックなフォルムを実現している。
新型ES 静粛性イメージ(プロトタイプ)
機能性と上質な室内空間を目指したインテリアを実現すべく、プラットフォームの設計段階から骨格を見直し、従来型より全長を165mm、ホイールベースを80mm延長。より広々としたスペースを確保している。ほかにも着座位置を高く設定させることで乗降性の向上と見晴らしの良さを両立。広い後席を実現するパッケージを最大限に活かし、より心地よく上質な室内空間を提供している。
フロントやサイドのウィンドウ枠を低くしガラス面積を大きくすることで、開放感を得られるように設計。助手席にもオットマンやダブルモニターが設定される。リヤ席には、シートクッションに内蔵するエアブラダーが大腿部から背中までを押圧するリラクゼーション機能も搭載。
パノラマルーフは、乗員のニーズに応じて瞬時に遮光できる調光機能付を採用。ルーフセンターリインフォースメントを廃止し、閏口幅を極限まで広げ、車室外との境界を感じさせない設計としている。
メカニズム&走行性能においては、専用開発したTNGAプラットフォーム(GA-K)を採用し、HEVとBEVの両方のパワートレーンに対応。レクサスモデルに共通する独自の「走りの味磨き」を取り入れたボディ剛性の強化により、ボディ振動の抑制、ステアリング応答性、加減速のレスポンス感の向上を実現。
ほかにもマルチリンク式サスペンション、やDynamic Rear Steering(DRS)などを採用することで、ドライバーとクルマが一体となる操縦性と、乗員快適性を高い次元で両立。
サスペンションは、フロントがマクファーソンストラット式(左)、リヤがマルチリンク式(右)を採用。サスペンションアームのブッシュ特性を改良することで、より上質な乗り心地を実現したほか、リヤ側には車速に応じて後輪と前輪を逆相/同相に最大4度転舵させるDRSを搭載することで、低速域では優れた回頭性と取り回し性を高め、高速域では車両安定性能の向上が図られる。
パワートレーンは、HEVモデルには2.0L直列4気筒ハイブリッドシステム(システム出力145kW)をESとして初搭載(ES300h・FF、※AWDモデルは2.5Lハイブリッドシステムを採用)したほか、2.5L直列4気筒ハイブリッドシステム(システム出力182kW)を搭載するES350h(FF/AWD)もラインアップ。
新型ES HEVシステム(プロトタイプ)
BEVモデルとしては、FWDのES350e(システム最高出力165kW)、AWDのES500e(システム最高出252kW)を設定し、ES350eでは約685kmの一充電航続可能距離(CLTCモード)を実現している。
新型ES BEVシステム(プロトタイプ)
最新の予防安全機能と、隠された革新的なスイッチデザインも投入
安全技術においては、最新のLexus Safety System +を採用。より広く、より遠くまで対象物を認識できるよう進化することで、対応状況を拡大。レーダークルーズコントロール、レーンチェンジアシスト、プリクラッシュセーフティ、ドライバーモニター、ドライバー異常時対応システム、アダプティブハイビームシステム、ブラインドスポットモニター、パノラミックビューモニターなど、先進の安全・快適装備を搭載することで、より安全で安心なドライブをサポート。
機能性と上質なデザインを両立を目指し開発された「Responsive Hidden Switches」を採用。頭上付近やドアのスイッチには、直感的な操作をしやすい物理スイッチを採用しているが、ステアリングやインパネ部には物理スイッチを内装に同化させ、手をかざすことで機能アイコンが点灯する新しい操作体験を提供される。
Responsive Hidden Switchesのイメージ
イルミネーションや音楽、マルチメディア動画、空調、リラクゼーション機能などを連携させることで、すべての乗員に自宅のリビングルームのような空間を提供する「Sensory Concierge」や、レクサスのシグネチャーアイテムであるバンブーを要所に取り入れたフレグランスも初導入されている。
Sensory Concierge RADIANCE(ラディエンス)のイメージ
ドアトリムには、印刷、透過技術や光•音・香りと連動した面面発光加飾を採用。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(レクサス)
“OVERTRAIL+”に加えて、7人乗りの“version L”を新規設定 GX550は、「ザ・プレミアム・オフローダー」を開発コンセプトに掲げるモデル。GA-Fプラットフォームや、静粛性と出力燃費[…]
電気信号で操舵を行う「ステアバイワイヤシステム」が本格普及へ 今回発表された新型RZでは、モーターの高出力化や航続距離の伸長、充電時間の短縮が図られるなど、パワーユニットを刷新。ほかには次世代の操舵シ[…]
LXへの特別な思いを持つ松山選手が選んだ、特別な装備が散りばめられた1台 特別仕様車“HIDEKI MATSUYAMA EDITION”は、米国でツアーをともに戦ってきた戦友としてLXに特別な思いを寄[…]
レクサスならではの走りの味”Lexus Driving Signature”を貪欲に追求 今回実施される一部改良では、ハイブリッド車の「LX700h」の追加と、「OVERTRAIL+」グレードが設定さ[…]
ハイブリッドでもフルタイム4WDシステムが使える 注目のハイブリッドシステムは、トヨタ&レクサスでおなじみのシリーズパラレル式(=THS II)ではなく、V6-3.5L直噴ツインターボと10速ATの間[…]
最新の関連記事(セダン)
レクサスのグローバルモデルが、上海でワールドプレミア レクサスESは、レクサスラインナップの中核を担うアッパーミドルセダン。7代目となる現行型は、従来メインマーケットとしてきた北米/中国エリアに加えて[…]
四輪ラインナップの中核として期待され生まれた「1300」 「ホンダ・1300」は、1969年に発売されたホンダの小型乗用車です。 1960年代のはじめ、オートバイメーカーとしてすでに世界的な地位を確立[…]
高級感のある専用の内外装が与えられた最上級グレード 今回発表された「アコード e:HEV ホンダセンシング360+」は、「Honda SENSING 360+」をホンダ国内モデルとして初搭載。 ハンズ[…]
内燃機車用プラットフォームPPCを初採用した新世代アウディのキーモデル 現在アウディは、同社が掲げる電動化戦略に沿ってモデルレンジの再構築を行っているが、今回導入される新型A5シリーズは、従来のA4を[…]
100年前から継承される最高級車「ロールスロイス ファントム」 ロールスロイスは1925年にそれまで生産していた「シルバーゴースト」に換え、後継モデル「ロールスロイス ファントム」を発表。以来、ファン[…]
人気記事ランキング(全体)
コンパクトなサイズのディスプレイ。取り付けは超カンタン どうしても必要というワケではないが、なんとなく気になるグッズやアイテム、皆さんもあるのではないだろうか? 今回紹介するのは、自車の車速や方角など[…]
シートサイドのスペースを有効活用できるUSB付きポケット 車のシートサイドや、シートとコンソールにある隙間などはデッドスペースになっていることが多い。小銭などの小物を落としてしまうことも多く、一度落と[…]
ベース車両はホンダのフリード ベースとなる車両はホンダのフリード。街乗りでも違和感がないうえに、広い車内スペースが、アウトドアでも大活躍する車だ。 小回りが効くサイズ感で運転しやすいフリード。しかしな[…]
ホンダ N360(1966〜1968) 半人前扱いだった軽自動車を若者の憧れに変身させた、二輪車で培った高性能技術。 民主的、という言葉を自動雑誌で使うのは勇気がいる。けれど、ホンダN360という軽自[…]
車のラゲッジルームは「汚れるのが当たり前」を解決するラゲッジルームマット 筆者は釣りや水辺で魚を獲ったりするするのが趣味で、釣り道具などを積んでいくためラゲッジルームは常に汚れがち。釣りをした後の道具[…]
最新の投稿記事(全体)
音声、タッチ、ジェスチャーで直感操作が可能。インテリジェントな次世代e-SUVとして登場 今回発表された「MAZDA EZ-60」は、エレガントかつモダンなスタイリング、毎日の運転が楽しい人馬一体の走[…]
電動化を積極的に進めるレクサス。その次世代グローバルモデルのトップバッターとして登場。国内には2026年春に導入予定 初代ESは1989年の販売を開始以来、静粛性や乗り心地、広い室内空間で高い評価を得[…]
日本のコンバインは穂先のみを脱穀する 日本における主食となる米。その収穫において大活躍する“はたらくくるま”が「コンバイン」だ。稲や麦などの穀物を“刈り取り”して“脱穀”、そして“選別”までを1台でこ[…]
自力ではほぼ無理? 拭き取りにくいフロントガラスの奥の方問題 車種によって異なるが、例えばプリウスのように、フロントガラスが極端に寝かされたデザインだと、奥の方まで手が入りにくく、洗車の際や窓が曇った[…]
無骨だけどおしゃれ! 広々としたスペースを確保した2名乗車•就寝の潔い設計! ジャパンキャンピングカーショー2025で旧型ディフェンダーのような顔つきの軽キャンパーを発見。埼玉県でキャンピングカーの製[…]
- 1
- 2