試作車登場から88年! 生産中止となった今も世界中で愛され続けている。長年、少しづつ変化し続けた【フォルクスワーゲン・タイプⅠ】。その年代の見分け方はリアウインドー形状にあった。│月刊自家用車WEB - 厳選クルマ情報

試作車登場から88年! 生産中止となった今も世界中で愛され続けている。長年、少しづつ変化し続けた【フォルクスワーゲン・タイプⅠ】。その年代の見分け方はリアウインドー形状にあった。

試作車登場から88年! 生産中止となった今も世界中で愛され続けている。長年、少しづつ変化し続けた【フォルクスワーゲン・タイプⅠ】。その年代の見分け方はリアウインドー形状にあった。

「ビートル(カブトムシ)」の愛称で世界中のファンから愛され続ける名車、フォルクスワーゲン・タイプⅠ。約65年にも及ぶ驚異的な生産期間中、その愛らしい基本シルエットが大きく変わることはなかった。しかし、実は毎年のように細かな仕様変更が重ねられており、中でも最もわかりやすく、かつマニアの心をくすぐる年式の識別ポイントが「リアウィンドー」なのだ。初期モデルに採用された希少な「スプリット」、優美な曲線の「オーバル」、そして実用性を高めた「スクエア」へと進化していくリアウィンドーの変遷を解説していこう。

●文:ストリートVWs編集部

低年式はリアウィンドーが大きな特徴となる

ビートルは1967年式までが「低年式」、1968年式以降が「高年式」とざっくり大分類した。さらに細かく分類するにあたり、いちばん目立つ部分がリアウィンドーだ。

特に低年式のリアウィンドーは特徴的で、そのモデルを指すニックネームとしても定着している。

【第1形態】1938~1953年 スプリット・ウィンドー

左右に分割されているという意味の「スプリット」。まだ曲面ガラスを作ることが難しかったため、平面ガラスをボディの曲面に埋め込むためのデザインだった。このウィンドーを持つビートルのことを「スプリット」と呼ぶ。

生産年数で数えると15年間と長いが、1947年までは実質軍用のみで、市販が開始された1948年以降も生産台数は少ない。ビートルのなかでも最もレアな年代である。

まだ曲面ガラスを作ることが難しかったため、平面ガラスをボディの曲面に埋め込むためのデザインだった。

【第2形態】1953~1957年 オーバル・ウィンドー

楕円形を意味する「オーバル」。スプリットの真ん中のピラーを取って曲面ガラスになった。このウィンドーを持つビートルのことを「オーバル」と呼ぶ。

スプリットの時代に比べて生産体制も安定し、北米でヒットしたため生産台数は急増した。ウィンドー以外にも大きな改良が加えられ、ラグジュアリー感を増したスタイルによって人気が高いモデルだ。

スプリットの真ん中のピラーを取って曲面ガラスになった。

実は3種類あるスクウェア・ウィンドー

第3形態から第5形態は四角いウィンドーになり、まとめて「スクウェア」ウィンドーと呼ばれている。だが、実はその大きさが3種類あることは上級マニアにしか知られていない。

【第3形態】1958~1964年式 スモールスクウェア・ウィンドー

スクウェア・ウィンドーのなかでも最も小さなタイプ。小さい四角形という意味の「スモールスクウェア」ウィンドーと呼ばれる。オーバルに比べて後方視界がかなり良くなったことは言うまでもない。

最近ではオーバルに次ぐヴィンテージ世代としてスモールスクウェア・ウィンドーの人気が高まっている。

オーバルに比べて後方視界がかなり良くなったスクウェア・ウィンドーのなかでも最も小さなタイプ。

【第4形態】1965~1971年式 ミディアムスクウェア・ウィンドー

スクウェア形状のままガラス面が上に約20mm、左右に約10mmずつ大きくなった。プレスラインから窓までの幅を見れば、大きくなっていることがよくわかる。

この世代は低年式から高年式へとリアウィンドー以外の目立ったマイナーチェンジが多かった時期で、あえてリアウィンドーくくりのニックネームが付くことはなかった。Street VWsでは便宜上「ミディアムスクウェア」と呼んでいる。

スクウェア形状のままガラス面が上に約20mm、左右に約10mmずつ大きくなった。

【第5形態】1972~2003年式 ラージスクウェア・ウィンドー

再び上に約40mm、左右にもわずかに大きくなった。しかし、ひと目見ただけではわかりにくく、窓だけを見て判別できるようになったら超上級者だ。この年代は、リアウィンドー以外の特徴で見分けることができる。

ちなみにラージスクウェア・ウィンドーの生産期間は30年以上になるが、ドイツでの生産は1978年までなので約6年半となる。以下にドイツ製ビートルの各ウィンドーの生産期間とおよその生産台数を表にした。期間としては大きな偏りなくマイナーチェンジしていたことがわかるが、生産台数は1960年代が最も多かった。

ラージスクウェア・ウィンドーの生産期間は30年以上になるが、ドイツ本国での生産は1978年までなので約6年半となる。

リアウインドー形状を見たほうが年代がわかりやすい

フロントから見ただけでは低年式と高年式くらいしか見分けがつかないが、後ろから見れば少なくともスプリット、オーバル、スクウェアの3つを簡単に区別することができる。

ドイツ製ビートルの各ウィンドーサイズの市販期間と生産台数

ウインドー型体発売期間生産台数
スプリット・ウィンドー1948年1月~1953年3月5年2ヶ月約37万台
オーバル・ウィンドー1953年3月~1957年7月4年5ヶ月約110万台
スモールスクウェア・ウィンドー1957年8月~1964年7月7年約450万台
ミディアムスクウェア・ウィンドー1964年8月~1971年7月7年約670万台
ラージスクウェア・ウィンドー1971年8月~1978年1月6年5ヶ月約270万台

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