
キャンピングカーでの自由な車中泊旅に憧れるものの、本格的なモデルは大きすぎて普段の買い物や通勤には使いづらいと購入をためらっていないだろうか。かといって一般的な乗用車での車中泊では、寝心地や装備に不満が残る。そんな日常の使い勝手とアウトドアでの快適性という、相反する理想を見事に両立させた究極のモデルが存在する。ミニバンならではの取り回しの良さと、どんな悪路も物ともしないタフな走破性、そして想像を超える極上の居住空間を兼ね備えた驚きの一台に迫ろう。
●文:月刊自家用車編集部
悪路走破性と日常の利便性を兼ね備えた唯一無二のベース車両
ベース車両として選ばれたのは、三菱が誇るオールラウンドミニバンのデリカD:5だ。ミニバンでありながら本格的なオフロード車に匹敵する堅牢なボディ構造と、三菱伝統の強力な4WDシステムを搭載しているのが最大の特徴である。これにより、キャンプ場へ向かう未舗装路や雪道など、一般的なミニバンでは躊躇してしまうような過酷な環境でも力強く走り抜けることができる。
一方で、普段使いにおける利便性も一切犠牲になっていない。一般的な商用バンをベースにしたキャンピングカーとは異なり、デリカD:5はれっきとした乗用ミニバンである。充実した安全装備や運転支援システムが備わっており、車内には徹底した静音対策が施されているため、長距離のドライブでも疲労を感じにくい。
スーパーの駐車場や市街地の細い路地でもストレスなく運転できる取り回しの良さは、キャンピングカーと乗用車の2台持ちが難しいファミリーにとって最高の選択肢となるはずだ。
お洒落な空間と一瞬で完成するクラス最大級のベッド
スライドドアを開けて車内に足を踏み入れると、ライトグリーンとグレーのツートンカラーで仕立てられたシートが目に飛び込んでくる。商用車特有の無骨さは微塵もなく、まるで洗練されたカフェや北欧家具のように明るくお洒落な雰囲気が漂っている。
居住空間の要となるダイネットモードでは、テーブルを囲んでゆったりとくつろぐことができる。車高の高さを活かした開放的な空間は、雨の日や夜間の車内滞在でも窮屈さを感じさせない。そして特筆すべきは、このダイネットから就寝スペースへの展開が驚くほど簡単に行えることだ。
フルフラットモードに変更すれば、全長2100mm、全幅1110mmというクラス最大級の広大なベッドスペースが出現する。大人が余裕で足を伸ばして横になれるだけでなく、シートのクッション性が高いため、寝袋を広げるだけで朝までぐっすりと熟睡できる極上の寝心地を約束してくれる。
さらに、セカンドシートを乗車時の状態にしたまま、片側だけを就寝スペースとして確保することも可能だ。一人旅の気軽な車中泊から、ペットを連れての旅まで、シーンに合わせた自由自在なシートアレンジが楽しめる。
夏の車中泊を天国に変えるクーラーと機能的な収納
車中泊の質を大きく左右する装備群についても、このモデルは完璧な回答を用意している。夏の過酷な車中泊において最大の敵となる暑さ対策として、キャンピングカー用のコンパクトクーラーを完備しているのだ。エンジンを停止した状態でも冷房を使用できるため、熱帯夜のキャンプ場でも涼しく快適な空間をキープしてくれる。
食事やくつろぎの時間に欠かせないテーブルは折り畳み式が採用されており、サッと配置して使い終わればすぐに仕舞うことができる合理的な設計となっている。限られた車内空間を広く使うための細かな配慮が心憎い。
車中泊で課題となる荷物の置き場所についても、シートの下に広大な収納スペースを確保することで見事に解決している。かさばるキャンプギアや、釣り竿などの長物もスッキリと格納できるため、居住スペースに荷物が散乱することはない。車内には各種メーターパネルや12Vソケット、AC100Vコンセント、USBポートなどの電源設備も機能的に配置されており、スマートフォンやパソコンの充電、ちょっとした家電の使用にもしっかりと対応してくれる。
日常と非日常をシームレスに繋ぐ最強の相棒
これほどまでに充実した装備と上質な空間を備えながら、外観は普段街中で見かけるデリカD:5そのものである。キャンピングカー専門店のロッキー2が手掛けるこのデリカMVは、キャンピングカー特有の重装備感を感じさせないスマートなパッケージングが見事だ。
平日は家族の送迎や日常の買い物に大活躍し、週末になればそのまま大自然のフィールドへと駆け出すことができる。乗用車としての高い基本性能と、キャンピングカーとしての極上の快適性が高次元で融合したこのモデルは、まさにファミリーカーの最強クラスと言って過言ではないだろう。
大きすぎるキャンピングカーには抵抗があるけれど、本格的なアウトドアと車中泊を楽しみたいという人に、ぜひその真価を確かめてほしい一台である。
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