
「ホンダアクセス」と「無限」の2つは、ホンダのカスタマイズ・ブランドだ。その2つのブランドが共同でメディア向けの試乗取材会を実施した。ここで「無限」の内容をレポートしよう。
●文/写真:鈴木ケンイチ
モータースポーツ由来のリアルな速さを追求
ホンダのカスタム・ブランドと知られる「ホンダアクセス」と「無限(MUGEN)」が、協同でのメディア向け試乗取材会を実施した。
ホンダアクセスは、ホンダの子会社として自動車メーカー・クオリティの純正アクセサリーを提供するのが特徴だ。
一方、ホンダと資本関係にない無限は、本格的なモータースポーツ活動を続けており、その知見を活かしたホンダ車向けカスタマイズを行うのが特徴となる。モータースポーツ由来のリアルな速さを求めるユーザーに熱く支持されるブランドだ。
変形エネルギーを減衰に活用する、新発想のチューニングパーツ
無限の試乗取材会で用意されたメインのメニューは、パフォーマンスダンパーの比較試乗だった。
このパフォーマンスダンパーとは、サスペンションに使われるダンパーをボディ用としたもので、ボディの変形エネルギーを減衰させる。具体的にはボディの前後にダンパーを装備することで、ボディの振動・変形を、ゆっくりと穏やかなものに変えるという。
このパーツを装着することで、振動ノイズや揺れを抑制し、快適性をアップさせ、コーナーリングのスムーズ化を実現する。一旦装備してしまえば、メンテナスフリーというのも嬉しいポイント。無限では、ホンダ車のほとんどに対応した製品を無限はリリースしている。
そのパフォーマンスダンパーの効き目を、装着車とそうでないクルマで走り比べするというのが、無限の用意した試乗メニューだ。
試乗車は、EVである「N-ONE e:」。まずはノーマルでパイロンを並べてスラローム走行してみる。
無限の比較試乗に用意されたのが2台の「N-ONE e:」だ。白いクルマが、無限MUGENのアクセサリーとパフォーマンスダンパーの装備車になる。
重いバッテリーが床下にあることで低重心化されており、転倒などの怖さがまったくなく、ボディのしっかり感も十分。
続いて、パフォーマンスダンパー付きの車両で走ってみると、ノーマルよりもロールから戻るときの動きが小さくなっている。スプリングレートもダンパーもそのままなのに、左右に振り回したときの動きが明らかに小さい。動きが全体にすっきりしていた印象が強まる。要するにパフォーマンスダンパー付きは、ノーマル以上に狙った通りの走行ラインを走らせることができる。
街乗りでも、微振動を抑えることで快適性がアップするというし、高速道路などのレーンチェンジでも安定性アップが期待できる。ネガティブ要素のない嬉しいチューニングメニューと覚えておくといいだろう。
車体の振動や変形を減衰させるパフォーマンスダンパー。1台につき、車両の前後に合計2つ装備することになる。
「Group.B」は究極のシビックタイプR
他にも「シビックタイプR」をベースにした「Group.A」と「Group.B」の比較試乗も用意されていた。
「Group.A」は、空力最適化と迫力あるスタイリングを両立した、いわばストリート仕様という位置づけで、それに対して「Group.B」は、走行性能を磨き上げた究極のタイプRになる。「Group.B」は38kgも軽量化されているだけでなく、ダウンフォースがノーマルの3倍までに高められている。
空力の最適化と迫力あるスタイリングの両立を狙った無限の「Group.A」仕様。ロントとリヤのアンダースポイラー、フロントバンパーガーニッシュ、リアウイング、カーボンミラーカラー、LEDテールライト、FR10・19インチアルミホイール、パフォーマンスダンパー、スポーツエキゾーストシステムなどを装備する。無限装着パーツ総合計金額329万0100円となる。
「Group.A」仕様は、インテリアでもスポーツステアリング、フルバケットシート(MS-C)、カーボンセンターコンソールパネル、ドアインナープロテクター、スポーツマット、スポーツラゲッジマット、スカッフプレートなどを装備する。
走行性能向上実現のため、形状や素材にこだわりぬいた究極のタイプRを目指した無限の「Group.B」仕様。非常に美しいドライカーボン製のフロントバンパースポイラー、フロントエアロフェンダー、エアロボンネット、サイドスポイラー、リアバンパーディフューザー、リアウイング、テールゲートスポイラー、ドアミラーカバーを装備する。
「Group.B」仕様は、FR10・19インチアルミホイール、ハイパフォーマンスブレーキシステム、スポーツチタンエキゾーストシステムなどを装備する。
パイロンでのスラローム走行で比較試乗をしてみると、2台の差は明らか。
まず、「Group.A」は、相当に限界が引き上げられていたけれど、やはりいつかはリヤがずるずると滑り出す。少ないけれどロール感も残っていた。
ところが「Group.B」は、ハンドルを切ったら切っただけ向きを変えるし、いつまでもリヤがブレイクする気配は微塵もない。ワンメイクレースをかじった程度の素人+アルファ程度の筆者では、限界の底を見ることができないほど。おそらくダウンフォースの差が、限界の高さとして現れていたのではないだろうか。
価格は「Group.A」仕様で、パーツ&車両価格の合計が861万6410円。「Group.B」仕様で、トータル1898万610円。2倍以上の値段差があるそうだ。
無限の「プレリュード」用パーツのコンセプトは「Gliding Sport Coupe」。無限らしいスポーティさと疾走感を表現。カーボン製のフロントアンダースポイラー、サイドガーニッシュ、リアアンダースポイラー、リアアンダーディフューザー、テールゲートスポイラー、ドアミラーカバーを装備する。
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