
マツダの屋台骨を支えるミドルSUV「CX-5」は、まもなくフルモデルチェンジされる。すでにディーラーで先行予約が開始されているなど、正式発表は秒読み段階。臨戦体制は整ったようだ。
●文:月刊自家用車編集部
現行CX-5とCX-8の間を射抜く絶妙なサイズパッケージ
まもなく登場する新型CX-5は、マツダ車らしい走りの質の高さや、スタイリッシュな外観を維持しながらも、居住性と実用性を劇的に向上させたパッケージングが与えられていることが特徴。全長とホイールベースは現行型から115mm延長することで、全長4690mmというサイズ感を実現している。
これは現行CX-5と、かつての3列シートSUVであるCX-8の中間を埋めるようなサイズ感で、FFベースの効率的なレイアウトを維持することもあって、室内空間はCX-5史上最大のゆとりが生まれている。
特に後席は、レッグスペースやヘッドルームが拡大され、リヤドアの開口幅も70mmほど広げられたことで、チャイルドシートの乗せ降ろしや、子供の乗降性も改善されているなど、ファミリー層からも大きな注目を集めるのは間違いなさそうだ。
また、奥行きが45mm増した荷室は、段差のないフルフラット空間を実現しており、キャンプや車中泊を嗜むアクティブなユーザー層にとっても、その実用性の高さは大きな魅力として映るはずだ。
新型は現行型に対して全長とホイールベースは115mm延長。延長の理由は、前後席間距離を拡大してより広い室内を実現するためで、拡大の恩恵は居住性と積載性に振り向けられている。
前席は日本車としてはやや硬めながら背中から大腿部をしっかり支えるタイプ。長距離移動でも快適なドライブを約束してくれる。後席は全長&ホイールベースの拡大により、余裕が拡大。現行型の泣きどころを上手に解消している。
荷室長も54mm伸び、収納力も強化。ファミリーカーとして適性が高まったことも明らか。
次世代の車載IT環境「Googleビルトイン」導入で刷新
デザイン面では、深化を遂げた「魂動デザイン」が新たなステージを見せる。全長が伸びたことでプロポーションはより流麗になり、SUV特有の力強さと都市モデルらしいエレガントさが高い次元で融合している。
新色の「ネイビーブルーマイカ」は、光の加減で表情を変える深みのある色調が特徴であり、造形の美しさを一層引き立てる。
キャビンまわりもアップデートが著しい。
インパネ中央にはマツダ初となる15.6インチの大型ディスプレイが配置され、それに組み合わされる車載ITにはGoogleビルトインを採用。マップや音声アシスタントがスマートフォン感覚で操作可能となっている。最新のHMI環境が整えられたことで、先進性を求めるユーザー層の期待にも十分に応える内容が与えられる。
上級グレードにはノートPCを思わせる15.6インチの大型タッチパネルが装備され、直感的な操作と多彩な情報表示が可能になる。
導入直後は2.5Lガソリン+マイルドハイブリッド
パワートレーンは、マツダの看板でもあったディーゼルターボが廃止され、導入直後に設定されるのは、2.5Lガソリンエンジン+マイルドハイブリッドのみとなる。
2027年には新開発の4気筒エンジン「SKYACTIV-Z」を用いたストロングハイブリッドの追加も控えているが、ディーゼル特有の力強いトルクを好むファンからは惜しむ声もあるだろう。
ただ、滑らかで洗練されたガソリンハイブリッドの走りは、都市部での快適性を重視する現代のニーズにも合っており、現行型のガソリンハイブリッドよりも燃費性能の向上が図られることで、経済的な面でも差が縮まる。ディーゼル廃止による影響は、限定的なものに留まるだろうと予想できる。
搭載エンジンは、2.5Lのガソリンマイルドハイブリッドのみ。ベースエンジン&マイルドハイブリッドの改良により、現行型の2Lガソリンエンジンよりも優れた燃費性能を目指すという。
買い得感のある価格設定は、新型にも踏襲される
すでに全国のマツダディーラーでは、正式発表を前に先行予約が開始されていて、グレードは「S」「G」「L」の3タイプが案内されている。エントリーグレードの「S」が330万円から、中間グレードの「G」が352万円から、そして上位グレードの「L」が407万円からという設定になる。
他社のライバルSUVと比べると、買い得感のある価格設定だったこともCX-5が売れ続けた理由だったが、新型でもユーザーにとっては手の届きやすい、極めて良心的なプライスレンジが維持された格好だ。
ただ、編集部に寄せられるユーザーからの商談報告例では、最新モデルということもあって値引きは大きく引き締められていて、付属品込みの値引きでも10万円前後で「限界」と言われるケースが多いようだ。
プラットフォームは現行型と共通で、サスペンションも前輪がストラット、後輪はマルチリンクの4輪独立懸架だが、細部の改良により走行安定性と乗り心地が向上。
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