
2023年10月に登場したレヴォーグ レイバックは、都会的で上質さを意識したクロスオーバーSUV。すでに一部改良が実施されたターボモデルは2026年6月4日に発表済みだが、それに遅れること約1か月、ストロングハイブリッド「S:HEV」を搭載するハイブリッドモデルが追加された。
●文:月刊自家用車編集部
ユーザーの熱い要望に応えて追加された待望のハイブリッド
レヴォーグ レイバック(以下レイバック)は、レヴォーグをベースに開発されたクロスオーバーSUV。これまではボディ&内装の加飾や車高(リフトアップ)の違い、ターボモデルの排気量(レイバックには2.4Lモデルの設定なし)で差別化されていたが、今回の改良でS:HEVモデルが投入されることで、パワートレーン=走りの面でも、大きく差別化されることになる。
ターボモデルを含めたレイバックは、今回の改良でSI-DRIVEの特性変更、「MySubaru Connect」の機能拡張、内装加飾の変更などを実施。これらは購入者や試乗を経験したユーザーからの要望を反映させたものという。
主要諸元(Premium Black S:HEV EX)全長×全幅×全高(mm):4735×1820×1550 ホイールベース(mm):2675 車両重量(kg):1690 乗車定員:5名 パワーユニット:2498cc水4DOHC(160ps/21.3kg-m)+モーター(88kW/270Nm) トランスミッション:リニアトロニック WLTCモード総合燃費:19.0km/L ブレーキ:ベンチレーテッドディスク(F)/ベンチレーテッドディスク(R) サスペンション:ストラット式(F)/ダブルウィッシュボーン式(R) タイヤ:225/55R18
2.5L直噴BOXER×2モーターがもたらす、格上の加速体験
レイバックに新たに追加されたS:HEVモデルは、レヴォーグ譲りの優れた走りのポテンシャルに、ハイブリッドならではの長距離移動性能とSUVの実用性を掛け合わせた、従来の1.8Lターボモデルの上位仕様という位置づけになる。
パワフルな2.5L直噴BOXERエンジンと2つの高出力モーター(駆動用/発電用)を組み合わせたストロングハイブリッドシステムを搭載することで、アクセルペダルを踏み込んだ瞬間からスムーズかつ力強く加速する加速体験や高い静粛性、より安定した走りが提供される。
燃費性能に関しても、従来のターボモデルがWLTCモードで14.1km/Lであったのに対して、S:HEVモデルは19.0km/Lへと向上。エンジンを高効率な領域で積極的に利用する制御や、63Lに容量を拡張した燃料タンクの採用と相まって、航続距離が大きく伸長している。
駆動方式は、大きな後輪駆動力を遅れなく機械的に配分できる、スバル独自のシンメトリカルAWDを採用。プロペラシャフトを介してリアルタイムにトルクを移動させることで、過度なスリップ感を起きにくくするメリットを持つ。これによりオンロード、オフロードを問わず、多様な路面状況で挙動安定性の高さを体感できるという。
また、悪路走破性を大幅に高めるシステムとして、2モードタイプのX-MODEを搭載。雪道や砂利道に適したスノー・ダートモードに加え、深雪や泥、ぬかるみなどで駆動輪に適度なスリップを生み出して最大トルクを素早く発生させるディープスノー・マッドモードも選択可能とするなど、S:HEVユニット搭載による重量増をカバーできる、高い登坂性能も確保されている。
サスチューンはS:HEVモデル専用セッティング。サスペンションのストローク量、スプリングおよび減衰特性を最適化することで、よりフラットで上質な乗り心地を実現している。また、シンメトリカルAWDを採用したことで、3輪がスタックするような極悪路であっても残る1輪へ全トルクを配分して脱出できるなど、電気式AWDを上回る優れた脱出性を備えている。
ターボダクト廃止とルーフレール装着で洗練されたエクステリア
スタイリングにおいては、先進性と上質さに加え、走りの良さを想起させる磨き上げられたエクステリアデザインを採用。ユーザーからの要望に応える形でフロントフードのターボダクトを廃止し、ルーフレールを新たに装着した。
パッケージング面では、都会に多い立体駐車場や街中での扱いやすさを重視し、全高を1550mmに抑えつつ、それでいてSUVに求められる悪路走破性を両立させるために最低地上高180mmを確保している。
低重心な水平対向エンジンと、高い基本骨格剛性を誇るスバルグローバルプラットフォームの組み合わせにより、車高の高いSUVでありながら、高速走行時のフワつきや不快な揺さぶられを大幅に低減するなど、他社の電子制御サスペンションやエアサスペンションを搭載した車両に匹敵する、質の高い走りと運転のしやすさを実現している。
視界性能についても交差点や入り組んだ山道でも周囲が見やすいワイドな運転視界を確保。フロントフードを低く設計したことで、高さ1メートル、直径0.3メートルの5歳児相当を模した円柱を前方から容易に視認できるよう配慮されているほか、助手席側も大型のパーテーションガラスとピラー、ドアミラーの間のスペースを広く取ることで死角を最小限に抑えている。
S:HEVモデルのフロントグリルやフォグランプは、S:HEV専用タイプを採用することで、ターボモデルとの差別化が図られる。
インテリアの素材やカラーコーディネートの工夫により心地よいくつろぎ感を意識したキャビンまわり。
S:HEVモデルでは、質感の高いタンカラーのナッパレザーを用いたPremium S:HEV EX(写真)と、黒基調で室内を引き締めたスマートな本革内装のPremium Black S:HEV EXが用意される。※写真はプロトタイプ
ワゴンらしい圧倒的に広い床面積と積載性能を重視したカーゴルーム。床下に高電圧バッテリーを搭載しながらも荷室容量429L(メイン410L、サブトランク19L)を確保。AC100Vのアクセサリーコンセントも装備され、最大1500Wまで使用することが可能。バッテリーの充電が少なくなるとエンジンで発電すること機能も備えている。
渋滞時のハンズオフを可能とする、アイサイトXも標準搭載
装備機能としては、スバルの強みである先進安全テクノロジーを幅広くカバーするフルパッケージ仕様で、広範囲を見渡せるステレオカメラと低速時に歩行者を認識できる超広角単眼カメラを組み合わせた新世代アイサイトを標準装備する。
さらに、GPSや準天頂衛星みちびきの情報と3D高精度地図データを利用した高度運転支援システムのアイサイトXを全車に標準搭載することで、自動車専用道路の渋滞時におけるハンズオフアシストや、安定した車線変更をサポートするアクティブレーンチェンジアシスト、カーブの手前で適切な車速に減速するカーブ速度制御などにも対応。長距離移動時のドライバーの運転負荷を大幅に軽減している。
障害物検知はフロントガラス上部に設置された3つのカメラと、バンパー周辺に設置されるレーダー波を用いて行われる。
車載IT機能は、直感的な操作に対応しスマートフォンアプリとも連携できる11.6インチセンターインフォメーションディスプレイ&インフォテインメントシステムを標準採用。ステアリング奥には、ナビ画面の簡易表示も可能な12.3インチフル液晶メーターも装着される。
ほかにも臨場感のあるステレオサウンドを提供する10スピーカー仕様のハーマンカードンサウンドシステムや、車外からエアコンの操作などが可能なMySubaru Connectのリモートサービス、ハンズフリーオープンパワーリヤゲートやサンルーフ、駐車時や狭い道での安全確認をサポートするデジタルマルチビューモニターなどが、グレードに応じて標準またはメーカーオプションとして設定されている。
ダッシュ中央部には11.6インチセンターインフォメーションディスプレイ&インフォテインメントシステムを設置。
ステアリング奥のメインメーターは、12.3インチカラー液晶が担当。多彩な情報がグラフィカルに表示される。
上質か、精悍か。プレミアムな価値を纏った2タイプの選択肢
グレード構成は、今回追加された2.5LのS:HEVモデル2グレードと、6月に発表済みの1.8L直噴ターボモデル2グレードの合計4タイプで展開される。
ストロングハイブリッドの最上級グレードとなる「Premium S:HEV EX」は、人気のタン/ブラックのナッパレザーシートや、パワーリヤゲート、ハーマンカードンサウンドシステム、18インチアルミホイールなどの主要な人気オプションが最初から標準装備された上質な仕様で価格は452万1000円。
「Premium Black S:HEV EX」は、インテリアをシックなブラックの本革仕様とし、ルーフアンテナやドアミラーなどをブラック塗装とした精悍なスポーティモデルという位置づけ。メーカーオプションの組み合わせにより、必要な装備をユーザー自身が細かく選択できる設定となっている。価格は424万6000円。
専用エアロパーツを纏うアーバンプレミアムパッケージも販売店オプションとして用意される。
| レヴォーグ レイバックe-BOXER(ストロングハイブリッド)搭載モデル・主要諸元 | |||
| グレード | Premium S:HEV EX | Premium Black S:HEV EX | |
| 駆動方式 | AWD | ||
| 全長×全幅×全高(mm) | 4735×1820×1550 | ||
| 乗車定員(名) | 5 | ||
| ホイールベース(mm) | 2675 | ||
| 最低地上高(mm) | 180 | ||
| 車両重量(kg) | 1700 | 1690 | |
| 燃料消費率(WLTCモード)(km/L) | 19 | ||
| 燃料タンク容量(L) | 63 | ||
| 燃料種類 | 無鉛レギュラーガソリン | ||
| エンジン | 種類 | 水平対向4気筒 2.5L DOHC 16バルブ AVCS直噴 | |
| 最高出力[ネット] [kW(PS)/rpm] | 118(160)/5600 | ||
| 最大トルク[ネット] [N・m(kgf・m)/rpm] | 209(21.3)/4000-4400 | ||
| 駆動用モ―ター | 型式・種類 | MC2・交流同期電動機 | |
| 最大出力 [kW(PS)] | 88(119.6) | ||
| 最大トルク [N・m(kgf・m)] | 270(27.5) | ||
| 駆動用バッテリー | 種類 | リチウムイオン電池 | |
| 容量[Ah(2h)] | 4.3 | ||
| 変速機 | リニアトロニック | ||
| ステアリング歯車形式 | ラック&ピニオン式 | ||
| サスペンション形式[前輪/後輪] | ストラット式独立懸架/ダブルウィッシュボーン式独立懸架 | ||
| 主ブレーキ形式 | 油圧・回生ブレーキ協調式 | ||
| ブレーキ[前/後] | ベンチレーテッドディスク/ベンチレーテッドディスク | ||
| タイヤ(オールシーズン)・サイズ | 225/55R18 | ||
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