
●文:月刊自家用車編集部
モデル概要
1997年の初代モデルの発売以来、高級クロスオーバーSUVのパイオニアとして圧倒的な人気を博してきたハリアー。2020年にデビューした現行型は、歴代モデルのイメージを受け継いだ流麗なクーペスタイルやキャビン内装の質の高さを踏襲することで、変わらぬ存在感をアピールしている。これまでに数回の改良が実施されているが、2026年8月の一部改良で、ハイブリッド専用モデルへと進化を遂げ、更なる熟成が図られている。
スタイリング&パッケージ
先代で好評だったデザインを継承しながら、よりスタイリッシュでエモーショナルなクーペフォルムを強調。ルーフ後半のラインやリヤピラーの形状、後端に向かって絞り込まれるような造形は、欧州のプレミアムSUVにも劣らない、感性に響くデザインに仕上がっており、従来以上に都会派SUVとしてのキャラクターを明確にしている。
プラットフォームは、先行したRAV4と共通のGA-Kシャーシを採用。足まわりもフロントにマクファーソンストラット式、リヤにダブルウィッシュボーン式を採用するが、前後のサスペンションジオメトリを最適化することで、RAV4とは異なるオンロード寄りのセッティングになっている。
ハリアー ハイブリッド Z 2WD(2020年6月モデル)
●全長×全幅×全高(mm):4740×1855×1690 ●ホイールベース(mm):2690 ●車両重量(kg):1680 ●乗車定員:5名 ●パワーユニット:2487cc直4DOHC(178ps/22.5kg-m)+モーター(88kW/202Nm)●トランスミッション:電気式CVT ●WLTCモード総合燃費:22.3km/L ●ブレーキ:ベンチレーテッドディスク(F)/ディスク(R) ●サスペンション:マクファーソンストラット式(F)/ダブルウィッシュボーン式(R) ●タイヤ:225/55R19
ハリアー プラグインハイブリッド Z(2022年9月モデル)
●全長×全幅×全高(mm):4740×1855×1660 ●ホイールベース(mm):2690 ●車両重量(kg):1950 ●乗車定員:5名 ●パワーユニット:2487cc直4DOHC(177ps/22.3kg-m)+前後モーター(フロント:134kW/270Nm/リヤ:40kW/121Nm) ●トランスミッション:電気式CVT ●WLTCモード総合燃費:20.5km/L ●ブレーキ:ベンチレーテッドディスク(F)/ベンチレーテッドディスク(R) ●サスペンション:マクファーソンストラット式(F)/ダブルウィッシュボーン式(R) ●タイヤ:225/55R19
キャビンは絞り込み、フェンダーまわりは張り出すことで、メリハリの効いたシルエットを構築。タイヤハウスまわりは幅広に表現したくましさもプラスしている。
L字型のLEDヘッドランプや薄さとシャーブさにこだわったリヤライト類など、キャッチポイントは独自の造形で他車との差をアピール。個性の演出も抜かりない。
キャビン&装備機能
インテリアは、操作系の位置関係はRAV4と共通しているが、デザインはハリアー独自のものを採用。プレミアムモデルでありがちな光沢系の加飾は控えめにし、豪華な素材を多用するのではなく、レザー調加飾やウッド調加飾、パイピング加飾をバランス良く盛り込むことで、上質感を上手に演出。落ち着いた雰囲気を醸し出す洗練された空間を特徴としている。
キャビン空間は、クーペライクなルーフ形状を採用しながらもミドルSUVとして十分な余裕を確保。コクピット感覚を高める大型のセンターコンソールは「馬の鞍」をモチーフにデザインされ、機能性と美しさを高い次元で両立したほか、スイッチ類が目立たないように配置。吸遮音材や高遮音ガラスの採用により、静粛性が大幅に向上していることも現行ハリアーの美点のひとつになっている。
メインモニターはダッシュ中央に配置。2020年デビュー時は、12.3インチの高精細TFTワイドタッチセンターディスプレイはZ系に標準装備され、SとG系には8インチディスプレイオーディオが搭載されている(G系はメーカーオプションで12.3インチディスプレイにアップデート可能だった)。
荷室まわりも広々としたスペースと開口部を確保。後席4:6の分割格納機能に加え、格納時にシートバックが床面とフラットになる構造となるなど、使い勝手の良さも健在。ラグジュアリーをうたいながらも、トヨタらしい実用的なパッケージが採用されている。
トヨタセーフティセンスは認識精度が向上した新世代型となり、LTA(レーントレーシングアシスト)も全グレードに標準装備。車載IT関連もディスプレイオーディオの標準化や、それに伴うコネクティッド機能の強化など、プレミアムモデルらしい贅沢な内容が注がれている。
電動シェード機能に加え、ガラス自体に調光・透過機能を持つ調光パノラマルーフや、車両後方カメラの映像をミラー内に表示する録画機能付きのデジタルインナーミラーなど、トヨタ初の装備も積極的に採用されている。
馬の鞍をイメージし、幅広く堂々としたセンターコンソール。それを挟み込むインストルメントパネルとの組み合わせが「大らかなたくましさ」を演出する。 ※ハイブリッドZ(内装色ブラック)
ハイブリッドZ レザーパッケージ
パワートレーン&メカニズム
メカニズムまわりやパワートレーンなども、フルモデルチェンジで最新世代に一新。
プラットフォームは軽量と高剛性を主眼に効率化されたGA-Kとなり、前世代に比べると走りの質感や操縦安定性が大きく向上している。
パワートレーンは、ハイブリッド車もガソリン車も熱効率を向上させたトヨタの新世代エンジン「ダイナミックフォースエンジン」を採用。ガソリン車は2LエンジンにダイレクトシフトCVTの組み合わせで、先代の2L自然吸気エンジンに対し、動力性能は1クラス向上した印象を受けるほど力強くなった。ハイブリッド車は、ベースエンジンが2.5Lとなり、トヨタ独自のシリーズパラレル式ハイブリッドが組み合わされる。
2022年にはシリーズ初のプラグインハイブリッド(PHV)車も追加されたが、2026年の一部改良時にガソリン車と共にラインナップから廃止されている。
動力性能は2.5Lエンジンをベースとするハイブリッド&プラグインハイブリッド車が秀でるが、ダイナミックフォースエンジンを搭載する2Lエンジン車も十分な性能を持つ。
ハリアー:モデル変遷
【2020年6月:初期型】ハリアー発売開始
パワートレーンは2Lガソリン車(NA)と2.5Lハイブリッド車を設定。駆動方式はガソリン車もハイブリッド車もFFと4WDが選べるが、ハイブリッド車の4WDは、リヤにモーターを組み込むE-Fourとなる。また、GとZにはレザーシート&内装加飾をプラスしたレザーパッケージを設定。1ランク上の内装が楽しめるグレードも用意している。当時の月販目標台数は3100台。
| ●ハリアー グレードバリエーション&価格【2020年6月モデル】 | ||
| パワートレーン | グレード【トランスミッション】 | 価格【2WD/4WD】 |
| 1986cc直4DOHC 171ps/21.1kg-m | S【CVT】 | 299万円/319万円 |
| G【CVT】 | 341万円/361万円 | |
| G“Leather Package” 【CVT】 | 371万円/391万円 | |
| Z【CVT】 | 393万円/413万円 | |
| Z“Leather Package”【CVT】 | 423万円/443万円 | |
| 2487cc直4DOHC 178ps/22.5kg-m + モーター 88kW/202Nm | ハイブリッド S【電気式CVT】 | 358万円/− |
| ハイブリッド G【電気式CVT】 | 400万円/− | |
| ハイブリッド G “Leather Package”【電気式CVT】 | 430万円/− | |
| ハイブリッド Z【電気式CVT】 | 452万円/− | |
| ハイブリッド Z “Leather Package”【電気式CVT】 | 482万円/− | |
| 2487cc直4DOHC 178ps/22.5kg-m + ツインモーター フロント:88kW/202Nm リヤ:40kW/121Nm | ハイブリッド S【電気式CVT】 | −/380万円 |
| ハイブリッド G【電気式CVT】 | −/422万円 | |
| ハイブリッド G “Leather Package”【電気式CVT】 | −/452万円 | |
| ハイブリッド Z【電気式CVT】 | −/474万円 | |
| ハイブリッド Z “Leather Package”【電気式CVT】 | −/504万円 | |
【2022年9月:一部改良】プラグインハイブリッド車を追加
一部改良するとともに、プラグインハイブリッドシステム車を新設定。
一部改良では、プリクラッシュセーフティに、交差点右折時の対向直進車及び右左折時の対向方向から横断してくる歩行者を検知する機能を追加した予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を全車に標準装備。コネクティッドナビ対応のディスプレイオーディオを採用。12.3インチTFTカラーメーター+マルチインフォメーションディスプレイを「Z」と「Z“Leather Package”」に標準設定。この仕様には車載ナビも搭載されている。クルマがWi-Fiスポットになる「車内Wi-Fi」も採用。
プラグインハイブリッド車(Zグレード)は、専用のフロントグリルを採用したほか、大容量リチウムイオンバッテリーを搭載したプラグインハイブリッドシステムを搭載。モーターによる走行性能を高めることで、トップグレードにふさわしい走行性能を手に入れている。装備も最大1500W(AC100V)の外部給電システムや、後席シートヒーター、床下透過表示機能付パノラミックビューモニターを標準装備している。
プラグインハイブリッド Z
| ●現行ハリアー グレードバリエーション&価格【2022年9月】 | ||
| パワートレーン | グレード【トランスミッション】 | 価格【2WD/4WD】 |
| 1986cc直4DOHC 171ps/21.1kg-m | S【CVT】 | 312万8000円/− |
| G【CVT】 | 352万9000円/372万9000円 | |
| Z【CVT】 | 403万8000円/423万8000円 | |
| Z“Leather Package”【CVT】 | 433万8000円/453万8000円 | |
| 2487cc直4DOHC 178ps/22.5kg-m + モーター 88kW/202Nm | G(ハイブリッド)【電気式無段変速】 | 411万9000円/- |
| Z(ハイブリッド)【電気式無段変速】 | 462万8000円/- | |
| Z“Leather Package”(ハイブリッド) 【電気式無段変速】 | 492万8000円/- | |
| 2487cc直4DOHC 178ps/22.5kg-m + ツインモーター フロント:88kW/202Nm リヤ:40kW/121Nm | G(ハイブリッド)【電気式無段変速】 | -/433万9000円 |
| Z(ハイブリッド)【電気式無段変速】 | -/484万8000円 | |
| Z“Leather Package”(ハイブリッド) 【電気式無段変速】 | -/514万8000円 | |
| 2487cc直4DOHC 177ps/22.3kg-m + ツインモーター フロント:134kW/270Nm リヤ:40kW/121Nm | Z(プラグインハイブリッド) 【電気式無段変速】 | -/620万円 |
【2025年6月:一部改良】特別仕様車「ナイトシェード」を新設定
一部改良では、トヨタセーフティセンスの機能強化や、ステアリングヒーター、シートヒーター(運転席・助手席)を全グレードで標準化するなどで、商品力を向上。
さらにGグレードにプラグインハイブリッド車を追加したほか、ブラック外装&パーツでカスタマイズされた特別仕様車「Z“Leather Package・Night Shade”」「Z“Night Shade”」を設定している。
なお、従来モデルに設定があったSグレードが廃止されるなど、グレード体系の再編も実施されている。
特別仕様車Z “Leather Package・Night Shade”
G(プラグインハイブリッド)
| ●現行ハリアー グレードバリエーション&価格【2025年6月モデル】 | ||
| パワートレーン | グレード【トランスミッション】 | 価格【2WD/4WD】 |
| 1986cc直4DOHC 171ps/21.1kg-m | G【CVT】 | 371万300円/391万500円 |
| Z【CVT】 | 418万円/438万200円 | |
| Z“Leather Package”【CVT】 | 450万100円/470万300円 | |
| 2487cc直4DOHC 178ps/22.5kg-m + モーター 88kW/202Nm | G(ハイブリッド)【電気式無段変速】 | 430万1000円/- |
| Z(ハイブリッド)【電気式無段変速】 | 477万700円/- | |
| Z“Leather Package”(ハイブリッド) 【電気式無段変速】 | 509万800円/- | |
| 特別仕様車Z “Night Shade”(ハイブリッド)【電気式無段変速】 | 487万800円/- | |
| 特別仕様車Z “Leather Package・Night Shade”(ハイブリッド)【電気式無段変速】 | 519万900円/- | |
| 2487cc直4DOHC 178ps/22.5kg-m + ツインモーター フロント:88kW/202Nm リヤ:40kW/121Nm | G(ハイブリッド)【電気式無段変速】 | -/452万1000円 |
| Z(ハイブリッド)【電気式無段変速】 | -/499万700円 | |
| Z“Leather Package”(ハイブリッド)【電気式無段変速】 | -/531万800円 | |
| 特別仕様車Z “Night Shade”(ハイブリッド)【電気式無段変速】 | -/509万800円 | |
| 特別仕様車Z “Leather Package・Night Shade”(ハイブリッド)【電気式無段変速】 | -/541万900円 | |
| 2487cc直4DOHC 177ps/22.3kg-m + ツインモーター フロント:134kW/270Nm リヤ:40kW/121Nm | G(プラグインハイブリッド)【電気式無段変速】 | -/547万300円 |
| Z(プラグインハイブリッド) 【電気式無段変速】 | -/626万100円 | |
【2026年8月:一部改良】ハイブリッド車に一本化。ナイトシェードのデザインも変更
2026年8月の一部改良では、パワートレーンが2.5Lハイブリッド(HEV)車に一本化。ガソリン車とプラグインハイブリッド車は廃止されている。さらに装備機能の追加として、非常時給電機能付き1500Wアクセサリーコンセントが標準装備された。
また特別仕様車「Night Shade(ナイトシェード)」は装備内容を変更。漆黒メッキモールやブラック塗装のホイールナット、メッシュ調グリル、黒加飾のドアミラーやリヤランプなどの加飾が変更され、よりダークでスペシャリティな質感を楽しめるモデルに進化を遂げている。
特別仕様車 Z“Leather Package・Night Shade”(2WD)
特別仕様車「ナイトシェード」は、全身をダークトーンで包み込んだ洗練されたスタイルが特徴。今回の刷新により、漆黒メッキの前後バンパーモールやマフラーカッター、メッシュ調の艶あり黒フロントミッドグリル、ブラック加飾のドアミラーやサイドバンパーを新採用。さらにブラック仕様の各種モールやホイールナット、LEDリヤランプを纏うことで、従来以上にブラックスタイルを楽しめるようになっている。
| ●ハリアー グレードバリエーション&価格【2026年8月モデル】 | ||
| パワートレーン | グレード | 価格【2WD/4WD】 |
| 2487cc直4DOHC 【178PS/22.5kg-m】 + モーター 【88kW/202Nm】 | G | 439万6700円/− |
| Z | 486万6400円/− | |
| Z“Leather Package” | 518万6500円/− | |
| Z“Night Shade” | 502万1500円/− | |
| Z“Leather Package・Night Shade” | 534万1600円/− | |
| 2487cc直4DOHC 【178PS/22.5kg-m】 + 前後モーター 【フロント:88kW/202Nm リヤ:40kW/121Nm】 | G | −/461万6700円 |
| Z | −/508万6400円 | |
| Z“Leather Package” | −/540万6500円 | |
| Z“Night Shade” | −/524万1500円 | |
| Z“Leather Package・Night Shade” | −556万1600円 | |
最新値引き&納期情報(2026年8月現在)
- 車両本体目標値引き額:20万円
- 納期の目安:2か月以上
- リセール予想:A−
一部改良で値引きの引き締め傾向は強まったが、丁寧に商談すれば良い条件を引き出すことが可能。商談の終盤では経営の異なるトヨタの販売店を競合させるのはマストだ。車両本体と付属品との合計値引きで25万円の条件が取れたら合格ラインだ。納車も早め。契約後、早ければ2か月程度で手元に届くだろう。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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