
●文:月刊自家用車編集部
モデル概要:9年ぶりの全面刷新で「デイリーコンフォート」へ進化
2012年の初代登場以来、マツダのグローバル最量販車種としてブランドを牽引してきたCX-5。2026年5月にフルモデルチェンジした3代目モデルは、「新世代エモーショナル・デイリーコンフォート」を開発コンセプトに掲げ、日常の使い勝手から長距離ドライブまで、乗る人すべての生活に寄り添うクロスオーバーSUVへと、大きな進化を遂げている。
ひと目でCX-5とわかるキープコンセプト路線を継承しつつ、頼もしい存在感が増した3代目。細型化されたAピラーや視認しやすいフェンダー構造により、車幅感覚が掴みやすく運転もしやすくなっている。
スタイリング&パッケージ:道具感と品格を兼ね備えたキャビンを目指して開発
デザインコンセプトは「Wearable Gear(ウェアラブル ギア)」。日常生活に溶け込むシンプルかつ力強いフォルムを目指し、ボンネット先端を高くして厚みを持たせたフロントマスクや、ロアグリルを広げたワイド&ローなスタンスにより、都会的でありながらSUVらしい堂々とした存在感を醸し出している。
パッケージング面では、ホイールベースを先代から115mm延長。これにより後席の膝前空間および頭上空間が大幅に拡大し、大人がゆったり寛げる高い居住性を獲得した。さらにリヤドアの開口部設計を見直すことで、チャイルドシートの乗せおろしや乗降性も向上。ラゲッジスペースは466L(定員乗車時)を確保し、ゴルフバッグ4個やスーツケース4個の積載に対応するほか、開口部地上高を18mm下げることで荷物の積み下ろしやすさにも配慮している。
主要諸元(L 2WD)
●全長×全幅×全高:4690×1860×1695mm ●ホイールベース:2815mm ●車両重量:1670kg ●乗車定員:5名 ●パワーユニット:2488cc直列4気筒DOHC(178ps/24.2kg-m)+モーター(4.8kW/60.5Nm) ●トランスミッション:6速AT ●駆動方式:FWD ●WLTCモード総合燃費:15.2km/L ●ブレーキ:ベンチレーテッドディスク(F)/ディスク(R) ●サスペンション:マクファーソンストラット式(F)/マルチリンク式(R) ●タイヤ:225/55R19
グロスブラックのアウターレンズを採用した細身のリヤコンビランプが引き締まった表情を演出。開口部地上高が18mm下げられた荷室は、重い荷物もスムーズに積み込める優れた実用性を備える。
キャビン&装備機能:15.6インチ大型モニターとGoogle搭載で快適性も一新
インテリアは、ドライバーが運転に集中できる水平基調のインパネ造形を採用しつつ、ドアトリムまで伸びやかな連続感を持たせることで開放的な空間を作り上げている。注目はセンターに君臨する15.6インチ(または12.9インチ)の大型タッチパネルディスプレイで、マツダ車として初めてGoogleビルトインを標準採用。音声操作やマップ検索、アプリ利用が直感的に行えるようになっている。
また、幅875mm×長さ1021mmの大型パノラマサンルーフや、7色から選べるアンビエントライトなど、車内環境を華やかに彩るおもてなし装備も充実。
安全面では、ドライバーの集中度を監視する「ドライバー・モニタリング」や、万一の際に自動減速・停止・救援要請まで行う「ドライバー異常時対応システム(DEA)」を搭載。360°ビュー・モニターには車両下部を透過表示する「シースルービュー」が加わり、狭い場所での取り回し性能も向上している。
コマンダーコントロールを廃し、すっきりとした水平基調のモダンなレイアウトへ刷新。視線移動を抑える配置や操作性の向上が図られ、ドライバー中心の上質なドライビング空間を作り上げている。
体の軸をしっかり支える構造により長時間の運転でも疲れを軽減。シートベルトアンカーをシート金属部に直付けすることで、体格やスライド位置を問わずフィットする安全設計が施されている。
ホイールベース延長の恩恵で、後席の膝前空間は大きく拡大。大人が足を組んでもゆとりがある居住性を獲得しており、家族や友人との長距離ドライブでもストレスなく寛げる高い快適性を誇る。
リヤドアの開口面積を先代より大きく設計し直すことで、後席へのアクセス性も大幅に改善。乗降時の足元の引っかかり感も減少している。
定員乗車時でも466Lの大容量を確保したラゲッジルーム。荷室奥行きが先代比で約45mm伸びたことで、ゴルフバッグ4個やスーツケース4個を無理なく積み込めるフラットな空間を実現。
15.6インチの大型画面に映し出される360°ビュー・モニター。車体下部を透過表示するシースルービューが進化し、死角となる路面状況や自車周辺の障害物をクリアに確認できる。
ステアリングに配された静電スイッチで手元での直感操作が可能。メーター中央には燃費や走行支援(ADAS)などの情報をクリアに表示し、ドライビングに集中できる優れたHMIを実現している。
横幅をスリム化し開放感を高めたセンターコンソール。手になじむストレート式のシフトレバー前方にはQi対応ワイヤレス充電トレイを備え、電子パーキングやオートホールドなど利便機能も集約されている。
パワートレーン&メカニズム:導入当初はMハイブリッドのみ。2027年にはストロングハイブリッドも投入される予定
パワートレーンには、マイルドハイブリッド「Mハイブリッド」を組み合わせた2.5L直噴ガソリンエンジン「e-SKYACTIV G 2.5」を採用することで、発進時のスムーズなモーターアシストと、市街地から高速道路まで余裕のあるトルクフルな走りを実現。さらに、日本国内のマツダ車として初めて「E10ガソリン(バイオエタノール10%混合燃料)」にも対応する。
足回りには、モデルベース開発を活用した新設計ダンパーを採用。初期応答を高めつつバネレートを最適化することで、路面からの突起乗り越し時の突き上げ感を抑制し、フラットで快適な乗り心地を提供する。
また、滑りやすい路面やコーナリング時に車体制振をアシストする「ブレーキ リミテッド スリップ ディファレンシャル(ブレーキLSD)」や、軽く自然な操舵感を実現した電動パワーステアリングにより、マツダ伝統の「人馬一体」の走りがさらに軽やかに進化している。
なお、2027年にはストロングハイブリッドモデルの投入も公表されている。
初期応答を高めたダンパーと柔軟なスプリングにより、直進安定性に優れるフラットで上質な乗り心地と同乗者に優しい快適性を実現している。
成熟した2.5Lエンジンは日本国内のマツダ車で初めて環境に配慮した「E10ガソリン」に対応。低速からの扱いやすさとスムーズなレスポンスを兼ね備え、街中から高速までストレスのない走りを提供する。
モデル変遷&グレードバリエーション
【2026年5月:フルモデルチェンジ】9年ぶりの刷新。受注も好調にスタート
発売約1か月で累計受注台数が10000台を突破(月間目標2000台の5倍)するなど、好調なスタートを切った格好だ。初期受注でのグレード構成比は、上級グレードの「L」が65%、中位の「G」が32%、ベースの「S」が3%となっており、高価格帯の上位グレードに人気が集中している。
内装色では「L」に設定されるモダンで華やかな「スポーツタン内装」が人気で、「L」受注の約4割を占める。ボディカラーは匠塗の「ロジウムホワイトプレミアムメタリック」が一番人気(25%)で、新色の「ネイビーブルーマイカ」も注目を集めている。
Gグレード
| ●マツダCX-5 グレードバリエーション&価格【2026年5月モデル】 | ||
| パワートレーン | グレード | 価格【2WD/4WD】 |
| 2.5ℓ直4DOHC 178PS/24.2kg-m + モーター 4.8kW/60.5Nm | S | 330万円/353万6500円 |
| G | 352万円/375万6500円 | |
| L | 407万円/430万6500円 | |
最新値引き&納期情報(2026年8月現在)
- 車両本体目標値引き額:18万円
- 納期の目安:2~3か月
- リセール予想:B+
発売直後からロケットスタートを切ったこともあって、ディーラー側のガードは堅め。基本の値引き提示は「5万円」程度でまとめてこようとするが、トヨタSUVを中心としたライバル車との競合をにおわせると空気が一変。15万円前後の条件はすぐに引き出せる。「Googleナビや広くなった後席居住性に惹かれているが、ライバルの条件も良くて……」と交渉するのがセオリーだ。納期は現時点で約2〜3か月待ちと、ミドルSUVの中ではかなり早い。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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