
●文:川島茂夫/月刊自家用車編集部
なぜ新型ルークスはこれほど売れたのか?
初期受注で2万2000台ものセールスを記録するなど、幸先の良いスタートを切った新型ルークス。小洒落た内外装や先進装備の充実が評価されたのは間違いないが、それ以上に注目したいのが走りの良さ。高速&長距離走行までを視野に入れた「登録車に近い走り」を追求した新型のコンセプトが、広く受け入れられたと考えていいだろう。
日常域で便利に使えるキャビンの実用性や、サイバー時代のカワイイを感じさせるエクステリアなど、歴代モデルに通じる美点も印象的だが、やはり見どころはメカニズムまわりの進化と先進装備の充実ぶりだ。
外観デザインもサイバー時代のカワイイを感じさせるもの。撮影車は最上級グレード「ハイウェイスターGターボ プロパイロットエディション(2WD)」価格は224万9500円。
インパネには、12.4インチの大型センターディスプレイと7インチのメーターディスプレイを搭載した統合型インターフェースディスプレイ「モノリス」を採用。スーパーハイト軽ワゴンのセールスポイントである、キャビン実用性の魅力も健在。
新型は後席座面長の拡大や、エアコンに加えて後席シーリングファンにも採用されたプラズマクラスター発生機能といった改良が加えられることで、乗員快適性を向上。特に後席機能の充実は著しい。
格上の「遮音感」を生む、静粛性の向上も大きなポイント
パワートレーンはNA(自然吸気)とターボの2種類を設定しているが、新型では加速特性の制御を変更。先代は加速性能重視で高回転域を多用したのに対して、新型は初期加速ではエンジン回転数の上昇を控え、その後、車速の上昇に合わせて回転を高めていく制御となっている。これにより加速の伸びやかさと体感的な余力感が向上している。
また、静粛性が大きく向上していることも見逃せない。全開加速時のエンジン音は威圧感がなく、音質&音量ともにドライバーや同乗者に優しいタイプ。ロードノイズも軽自動車としてはかなり低めであり、音量だけでなく路面舗装状態による音質の変化もあって、格上の登録車のような遮音感を感じることができるほど。
NA車とターボ車の選び分けは、良くも悪くも従来どおり。新型は体感的な余力感がアップしており、特にNA車でそのことを強く実感できるが、それでも車速が高くなるとターボ車に比べてアクセル踏み込みの量や頻度が増してくる。高速や山岳路の走行機会が多いユーザーならば、月並みな回答になるが総合力に優れるターボがオススメだ。
加速特性の変更で体感的な余力感が向上。静粛性も格上の遮音感が感じられるなど、大きな進化を実感できる。
クラス上のノートからの乗り換えでも、違和感なし
ハンドリングは、タウンユースでの軽快感は平凡だが、加減速や路面うねりの影響を受けにくいラインコントロール性の良さは秀逸。クラス上のモデルを思わせるほどの操安性の良さを持つ。登録車のノートから乗り換えても違和感を感じないレベルだ。
乗り心地も上々。ロールからの車体挙動は上手く抑えられ、動き出しの最初から滑らかに動き出してくれる。それでいてストローク量が大きくなると腰の強さを感じさせる、巧みなサスストローク制御が印象的だ。しなやかさと強靭さを併せ持つ乗り心地は、横Gや加減速Gの影響も受けにくく、同乗者にも優しい安心感がある。
先進装備で見ておきたいのは、12.7インチディスプレイまで設定されたインパネまわりの配置や、車体下の路面まで映し出すインテリジェントアラウンドビューモニターなど。
側方死角車両検知や後退時車両検知などの新機能を加えた安全&運転支援機能も、軽自動車としては相当贅沢なもので、最新を名乗るにふさわしい内容が与えられている。
Google搭載のNissanConnectインフォテインメントシステムは人気装備のひとつ。
軽自動車初の車体透過画像や3Dビューを持つインテリジェントアラウンドビューモニターも用意される。
広い室内の空調環境を向上させるリヤシーリングファンも装着可能。
新型ルークスは、高いキャビン実用性と、登録車クラスに迫る走りの質を両立させたことが妙味。特に走りは、従来の軽自動車を超えた質の高さがある。
ターボエンジン+プロパイロットの最上級グレード「ハイウェイスターGターボ プロパイロットエディション(2WD)」の価格は224万9500円と軽自動車としては高額だが、カバーできる範囲の広さと、高い走行性能や快適性を考慮すれば、十分に納得できる値付け。登録車からの乗り換えを検討しているダウンサイザーにとっても、見逃せない一台になりそうだ。
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