
ポルシェジャパン設立30周年を記念し、日本市場のためだけに30台限定で用意された「911 GT3 アルティザンエディション」。この限定モデルには、911GT3に宿る高性能のみならず、このモデルだけの特別な魅力が加えられている。
●文:月刊自家用車編集部
日本の「伝統工芸」と最新「モータースポーツ」の魅力が融合した特別な911
国内限定30台のデリバリーとなる「911 GT3 アルティザンエディション」は、ポルシェ公認のカスタマイズ部門「ポルシェ・エクスクルーシブ・マニュファクチャー」が手掛けた限定モデル。これまで国内の正規モデルとしてエクスクルーシブ・マニュファクチャーが手掛けた車両は存在していないため、アルティザンエディションが国内初の限定モデルになる。
911 GT3 アルティザンエディションは、“真のラグジュアリーは細部に宿る”という思想のもと、日本の伝統工芸である「江戸切子」と「藍染め」に着想を得て仕立てられた、初の日本限定モデルという位置づけ。トランスミッションは7速PDK。価格は5357万円(限定30台)に設定される。
まずエクステリアは、ホワイトを基調に特注色のクラブブルーを組み合わせた独自のカラーリングパターンを採用。さらに997 Ⅱ GT3 RSを彷彿とさせる大きなGT3のロゴが、フロントフェンダー等に配され、Bピラーにも専用バッジが装着される。
サイドのグラデーションは、空気と時間の流れを象徴。マンタイの伝説的レーシングカー“Grello”をオマージュしたデザイン。
エアロディスクを装着するホイールも限定モデルらしい特別なもの。フロントはハイグロスホワイト、リヤはサテングロスのクラブブルーに塗り分けられ、前後非対称のカラーが選択されるほか、大きな存在感を持つエアロディスクは、マンタイ製のカーボンタイプ。江戸切子の幾何学模様を落とし込んだデザインが与えられている。
マンタイ製のカーボン製エアロディスクを装着。1980年代のレーシングカーのターボファンホイールカバーと、江戸切子に伝統的に見られる幾何学模様を組み合わせることで、独自の足元を演出する。
インテリアに目を向けると、サーキット走行を主眼に置いたヴァイザッハパッケージの仕様をベースとしつつ、専用スポーツバケットシートを装着。シートの中央部にはホワイトからクラブブルーへのグラデーションパターンが組み合わされることで藍染めの濃淡を表現。ヘッドレストにもスピードブルーの江戸切子模様が刺繍されている。
専用のバケットシートは、ホワイトからクラブブルーへとグラデーションするカラーチョイスが印象的。ヘッドレスト部にはGT3”ロゴとスピードブルーの江戸切子模様がアクセントとして加えられている。
ダッシュボード上部やステアリングなど、乗員の肌が触れる部分に手触り感とフィット性に優れるマイクロファイバー素材「レーステックス」がふんだんに使用される。ドアの内張りも軽量なカーボンドアパネルに変更されるのも象徴的なディテールのひとつ。
ブラックレザーとレーステックスを使用したインテリアには、ホワイトとスピードブルーのツートンカラーのステッチが施され、公道とサーキットという二面性を表現される。
マンタイキットを標準装備することで、サーキット直系の戦闘力をプラス
通常モデルではオプション、あるいは後付けとなる「マンタイキット」が最初から標準装備されていることも、このアルティザンエディションが本物であることの証し。
レースシーンで揉まれ開発される空力パーツをボディ各所に配置するほか、アルミニウム製ショックボディとトップマウントを備えた4ウェイ調整式コイルオーバーサスペンション、ペダルフィールを向上させる高性能ブレーキパッド、ステンレスメッシュブレーキラインなどを装着することで、高速域におけるダウンフォースと安定性の向上が図られる。
マンタイレーシングは、1996年に設立された世界有数のポルシェ専門レーシングチーム&チューニングメーカー。ニュルブルクリンク24時間レースで7回の総合優勝を誇るなど圧倒的な実績を持つ。2013年からはポルシェAGが株式の51%を保有して事実上の公式サテライトとなり、共同で「マンタイキット」を開発している。アルティザンパッケージで用意されるマンタイキットには、エアガイドエレメントやフラップなどの空力部品に加え、大型エンドプレートを備えた強化カーボン製リアウイングも装着される。
ホワイトとスピードブルーのステッチを施したレーステックス製のウォレットとキーポーチ、ボディカラーから着想を得たグラフィックオーバーレイをあしらった車両キーも付属する。
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