
●文:[クリエイターチャンネル] Peacock Blue K.K.
雷雨が迫った時に車内がどれほど安全なのか、さらにその時に注意すべきポイントについては、車を運転するうえで知っておく必要があります。
次第に視界も悪化していき運転にも支障が出るなかで、落雷の危険もあるという場合には、車内にいて本当に安全なのでしょうか。
クルマは金属だけど…雷雨のとき車内にいても安全?
クルマに雷が落ちると、ナビなどの周辺機器に影響が出ることも。
車には”ファラデーケージ”という現象が発生するため、仮に雷が直撃したとしても、電流は車体を通って地面に流れ、乗車している人々が直接感電する危険性は少ないです。
ファラデーケージとは金属でできた器やかごのことを指します。外部の電界を遮蔽する働きがあるため、静電気の測定/雷対策などで使われる現象で、飛行機/電車/車などさまざまなものに利用されています。
ただし、ファラデーケージが利用されていたとしても、車内は完全に安全と言い切ることはできません。
また、上部を金属ではない素材で覆っているオープンカーの場合には、ファラデーケージが発生しないため非常に危険な状態になります。
さらに、車に落雷するとボディーに傷がつく可能性もあります。場合によっては、タイヤが雷の通電による熱により破裂してしまうこともあるかもしれません。
車内にいるときに注意すべきことって?
では、雷雨の際に車内にいる場合はどのようなことに注意すればいいのでしょうか。
雷雨が近づいてきたとき、または既に天候が悪いときは、以下の4つのポイントに注意することが重要です。
まずひとつ目のポイントは、雷雨の最中は車内の金属部分に触れないことです。
たとえば、車のドアハンドル/キーシリンダー/ラジオのアンテナなど、外部と直接繋がっている部分は特に注意しましょう。万が一落雷の瞬間に金属部分に触れていると、電流が金属を伝って感電してしまう恐れがあります。
ふたつ目のポイントとして、車を停める場所の選択が挙げられます。
雷は地面との間の電位差が大きい場所や、地表で最も近い場所に落ちやすい傾向があります。木々や高い建物の近くは落雷が発生しやすいため、可能ならば開けた場所に停車することが大切です。
ドアハンドルが金属だった場合、触れていると感電の可能性もある。悪天候時は触らないことが大切だ。
3つ目のポイントは、山間部/河川付近では災害のリスクがあるため、これらのエリアも避けることです。
雷雨が近づいていることが分かったら無理に運転を続けるよりも、安全な場所に車を停めて雨が収まるのを待ちます。身の安全はもちろんのこと、車体/電子機器などが落雷の影響で故障する可能性もあるため、無理な運転は避けるべきです。
なお、雷雨の兆候を見つけた場合はラジオ/スマートフォンの天気予報アプリなどを活用し、雷雨の動向を常にチェックするように心掛けましょう。情報を得ることで、予期せぬ危険から自身を守れる可能性が高まります。
そして4つ目のポイントには、開けた場所に停車できたとしても決して車の外には出ないことが挙げられます。
一度雷雲が遠ざかったとしても、数十分は落雷の危険があるといわれているためすぐに安心はできません。連続して雷雲が発生している場合もあるため、注意を怠らないようにしましょう。
これらの注意点をしっかりと押さえ、突然の雷雨でもパニックにならずに適切な行動をとることが大切です。
車内は完全に安全な場所とは言い切れないため、雷雨時の注意点を理解することが自身の安全につながります。
また当たり前のことではありますが、車を運転する際は安全運転を心掛け、常に周囲の状況に注意を払い、天候の変化に対応する準備をしておくことが何より重要です。
自身の安全が最優先であることを忘れずに、必要以上にリスクを冒さず、安全な行動を心掛けましょう。
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