
●まとめ:月刊自家用車編集部
ガードの硬いホンダ店を崩す「納期逆手」の商談術が有効
2025年10月に一部改良と新グレード「RS」を追加。一部改良では、既存グレードを対象に原材料高騰に伴う価格改定も実施されたため、改良前モデルと比べると最新モデルの価格帯は、おおよそ10万円ほど高くなっている。
ただ、2モーター式ハイブリッド「e:HEV」がもたらす力強い走りや、ボディサイズ以上に使いやすいキャビン&荷室機能、ホンダセンシングの先進安全機能は、このクラスではいずれもトップレベル。価格以上の満足が得られる優等生モデルであるのは変わらない。
フラットで無駄のない動きと快適な乗り心地に定評があるヴェゼル。2024年のマイナーチェンジ時にe:HEVのエネルギーマネージメント制御が改善されたことで、加速時のレスポンスも向上している。
そんな出来の良さもあって、すでに登場から6年近くなるモデルだが、販売店のガードはそれなりに硬く、商談時に黙って座っていると「15万円前後が限界」となるケースも多い。特に地方はこの傾向が強くなる。
商談のコツとしては、ヴェゼルが本命だとしても、必ずライバル車と迷っていることを伝えること。
現在、ヴェゼルの強力ライバルとなるカローラクロスやヤリスクロスはオーダーストップが続いていて、ともに2026年夏頃の受注再開が有力だが、ホンダ販売店では、条件次第では「納期が早いヴェゼルも検討する」とやるのがいい。商談が煮詰まってきたら、経営資本が異なるホンダ販売店と同士競合させるのも効果的なやり方だ。
なお最近のホンダ販売店(拠点)は、「値引き」よりも「納期」をアピールしていて、事前に売れ筋グレードを見込み発注して、顧客ニーズに素早く応えられる在庫車を確保するクルマが増えている。
ヴェゼルは、その戦略の象徴的なモデルであり、即納車が可能な在庫車をたっぷり抱えているケースが目立つ。売れ筋から外れたガソリン車の納期はかなり待たされる(目安は5~6か月)が、ハイブリッドのe:HEV車の売れ筋である「e:HEV Z」ならば納期は1〜2か月が目安だ。
車両本体目標値引き額:23万円
納期の目安:1~6か月
リセール予想:B-
オススメグレード:e:HEV Z(2WD)
2025年10月の改良を経た現行ラインナップにおいて、最もオススメできるのは「e:HEV Z(326万8100円〜)」の2WD車だ。このグレードは、安全性、快適性、そしてコストパフォーマンスのバランスが高い「クラスを超えた優等生」といえる。
最大のメリットは、上位グレードにふさわしい充実した標準装備にある。
下位の「e:HEV X(299万8600円〜)」では選べない、後側方の接近車両を通知するブラインドスポットインフォメーションや、夜間の視認性を高めるアダプティブドライビングビームなどの上級安全機能が標準化され、さらに足をかざすだけで開閉可能なハンズフリーアクセスパワーテールゲートや、流れるように光るLEDシーケンシャルターンシグナルも備える。内装の加飾レベルが上がっていることもあいまって、所有満足度が高まることも見逃せない。
左右対称のセンターコンソールにより運転席と助手席の両側からアクセスしやすい形状に進化。中央には視認性の高いディスプレイを配置し、シンプルながらも上質で使い勝手の良い機能的なコックピットを実現している。
e:HEV Zには、ハンズフリーアクセスパワーテールゲートなど、実生活で重宝できる機能がプラスされる。
昨年10月の最新改良で、ホンダコネクトディスプレイがメーカーOPで選択可能になったことも、e:HEV Zを推せる理由になっている。
「e:HEV Z PLaYパッケージ(369万9300円〜)」や「e:HEV RS(374万8800円〜)」といった、内外装加飾の差別化などで個性が強まる上級グレードも魅力的だが、Zとの価格差は40万円以上もある。ナビ機能を備えるホンダコネクトディスプレイ(メーカーOPで約23万円)が標準装着となることも考えても、やや割高感を感じてしまう。
必要な機能をバランス良く整えながら、上質な内外装を適正価格で手に入れられるe:HEV Zが、ヴェゼルの魅力を最も純粋に楽しめる。
RSは専用ローダウンサスペンションを採用することで差別化。さらに電動パワーステアリングの制御を専用チューニング(中立付近の反応をよりリニアな制御へ変更)とすることで、走る愉しさを追求している。
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