
朝晩の冷え込みが厳しいこの時期、通勤や子供の送り迎えで朝早くからクルマを使うユーザーにとって、ガラスの凍結に悩まされることも多い。忙しい朝にできるだけすばやく解決するにはどうしたらいいのか? 最善の対処法をお教えしましょう。
●文/写真:橘祐一(月刊自家用車編集部)
なぜ凍る?フロントガラスが真っ白になる「放射冷却」の正体
そもそも、クルマのフロントガラスが凍結するのは、空気中の水蒸気が氷の結晶となってクルマのガラスやボディに付着するから。
空気中に含まれる水分の量は温度に比例するので、気温が下がってクルマの表面やガラスが氷点下以下になると、その周りの空気も冷やされ、空気中の水分が氷の結晶に変化。フロントガラスやボディが凍結してしまうわけです。
特に注意したいのは、前日によく晴れていて風が弱い日。夜間に放射冷却の影響で冷え込みが強まり、凍結が起きやすくなります。
ガラスに付着する氷を溶かすには温めれば良いのですが、凍ったガラスにお湯をかけるのは厳禁。
じつはガラスは急激な温度変化に弱く、凍ったガラスにお湯をかけてしまうと、大きな温度差のためにヒビが入ってしまう可能性があります。特に傷の入っているガラスがあるクルマや、車歴が嵩んできた古いクルマは要注意。簡単に大きなひび割れが入ってしまいます。同じ理由からライターやバーナーで炙るのも、絶対にやらないようにしてください。
それならば「水をかければ大丈夫」と思うかもしれませんが、ガラス表面の温度と水の温度差が大きければ、ひび割れのリスクはありますし、気温が低い場合だとかけた水が凍ってしまい、余計に溶けにくくなることもあります。
また、強引にワイパーを動かして霜を取り除こうとするのもNG。ワイパーゴムが傷んでしまうだけでなく、氷とガラスが擦れ合ってガラスに傷がつくこともあるので絶対にやめましょう。
作業効率が倍増!デフロスター×スクレーパーの最強コンボ
凍結したガラスを溶かすには、クルマのデフロスターを使用するのがオススメです。
デフロスターは、ガラスの内側が曇った時にガラスに暖かい空気を当てて解消する機能ですが、凍ったフロントガラスにも極めて有効なのです。
冷たい朝だと、エンジンが温まるのに3~4分はかかるかもしれませんが、空調の温度を最高温度に設定してデフロスターを働かせれば、氷が溶けていきます。
この3~4分が待てない!というならば、市販の解氷スプレーも有効です。
解氷スプレーの主な成分はアルコール。アルコールの凝固点は水よりはるかに低く、凍結した部分にスプレーすることで凝固点は下がり、凍ったガラスは溶けてきます。ただ、解氷スプレーの成分によっては、ガラスの撥水コーティングやボディのコーティングも剥がしてしまう危険もあるため、コーティングをしている場合は、施工店に相談することをおすすめします。
解氷スプレーは、凍結したガラスを素早く溶かしたい時に有効。主な成分はアルコールで、水よりも凝固点がはるかに低い性質を利用して霜を溶かしてくれる。
デフロスターを使う場合も、解氷スプレーも使う場合も、ガラス用のスクレーパーを併用すると、より効率的にガラスの霜を取り除く事が可能。ガラス霜が薄い場合なら、スクレーパーだけで取り除く事もできます。
ただし、スクレーパーは必ず専用のものを使用すること。金属製や硬めの樹脂製の場合はガラスに傷をつける危険もあります。
ガラスを「清潔に保ち続ける」も氷結リスクを下げてくれる
屋外駐車のクルマだと、霜がついてしまう事は避けることは難しいですが、ガラスに付着する霜を防ぐ方法もあります。
カーポートなど屋根のある場所に停めたり、フロント側を壁に向けると、凍結するリスクを軽減させることができます。
また、フロントガラスをきれいに保つことも、地味ながら有効です。ガラスについたホコリや油分は霜がつきやすくなる要因になるので、こまめにガラスをクリーニングしておくと、霜がつきにくくなりますし、市販されているガラスの撥水コーティングも有効です。
フロントガラスにかぶせておくタイプの凍結防止シートも、凍結防止には効果的です。専用のシートでなくても、アルミシートやいらなくなった毛布などをかぶせておくのも同じ効果が期待できます。
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